試験前日はこんな風に過ごしてみた。
試験前日に、持ち込みOKの試験でギリギリまで勉強したって結果はそうそう変わらない。そう思って、試験前日は午前中に軽く間違いノートに目を通して、さっさと荷造りを始めました。あえてそうしたわけではなく、どちらかというとそれしか方法がなかったのかもしれません。
私は、切羽詰った状態で何かをするのが苦手です。試験にしても、何にしても、その期限の直前期になると、どうしてもそわそわしてきて、普段よりも効率が悪くなります。なので、こと試験に関して言えば、たとえ試験前日までに試験範囲をすべて勉強できていなかったとしても、直前期にはあまり勉強をガツガツとする気にはなれません。
私の場合、兼業主婦なので、仕事のない平日は時間にゆとりがあります。午前、午後、夕飯後とひたすら勉強をすると、8時間以上勉強をしている日も結構ありました。肩や背中がカチカチになりますが、精神的にはそれほど苦痛なく勉強できます。
しかし、本試験の1週間前くらいからは、どうしても勉強する気が抑えられ、時間があっても手が進まなくなってきます。脳が無意識のうちに『もう勉強するな』と指令を出しているかと思うほどに、勉強ができません。なので、勉強の予定を組むときも、直前1週間はあまりあてにしないようにしながら組んでいます。
暗記を必要とする科目については、この性質は非常に不便ですが、診療報酬請求事務能力認定試験においては、それほど問題がなかったかもしれません。この資格の勉強は、『勉強』というよりも『作業』なので、いったんからだに叩き込んでしまえば、多少ペースダウンしたところで、そこまで感覚が鈍ることはありませんでした。
そんな私なので、試験前日はほとんど勉強する気は湧いてきませんでした。なんとなく、午前中くらいはやっておこうかなと思うものの、手にするのは自分がこれまでに作ったレセプトと、間違えたところを箇条書きにした備忘記録のノートでした。
まるで昔のアルバムでも見るかのように、あ〜、いっぱいやったね〜、お疲れさんと思いながら、その文字も頭に入っているのか入っていないのか…。
それだって、そんなに時間はかかりません。どんなにじっくり目を通したところで、せいぜい1〜2時間です。午前中はそんなこんなで時間をつぶすものの、午後からはこんな自分にできることなんて見つかりません。
どうせもう勉強しないなら、もう荷造りをしてしまおう。今さら何かしたところで、結果なんてそうそう変わらない。持ち込みOKな試験で、持ち込み資料を忘れることほど情けないことはない。
そう思ったら、勉強する気持ちが全くなくなりました。数か月間、ずっと机の上に積みあがっていた点数表や問題集など、使っていた教材をごっそりバッグの中に入れた瞬間、すべてが終わった気がしました。
そのあとは、もう何にもしませんでした。12月の昼下がりに、日当たりのいい場所でごろごろとし、うつらうつらとうたた寝などもしながら過ごしました。これで診療報酬の勉強も終わりだな〜と、受かってもいないどころか、試験を受けてもいないのに思っていました。余裕なわけではなく、どちらかというと開き直っているという感じです。
一応、気を付けたことといえば、12月の受験だったので風邪を引かないようにすることと、食べ過ぎや飲みすぎによりお腹の調子を崩さないことでした。誰の模範にもならないような、そんな過ごし方でした。
試験前日、どう過ごすのが正しいのか、自分の過ごし方は一般的に正しいのか、まったくもって分かりません。私の場合は、性質的にこうする以外に方法がないので、こんな風に過ごしてみたに過ぎません。結局、何を伝えたかったかといえば、試験前は本気で取り組めば取り組むほど、それなりに普段と違う自分になりがちということです。
もし仮に、試験直前期になって、訳もなく興奮状態になったり、勉強していないと落ち着かなくなったり、試験を受けるのが嫌になったりしても、あまり気にしないようにしてください。自分に合った直前期、前日の過ごし方が、きっとそれぞれあるはずです。前日はこう過ごすのがおすすめですよ、と誰かに言われたとしても、それができないのならやる必要はないのです。自分の気持ちがいちばん楽になる方法で、試験前日を過ごしていってください。