何が起きるか分からない、それが検定試験。
私にとって、試験日を迎える上でいちばんこわいことは、試験を受けられないことです。試験を受けて不合格だったのなら、自分の力が及ばなかったんだなと諦めもつくし、次への戒めにもなる。でも、もしも何か当日にアクシデントが起こって試験を受けられなかったとしたら、悔やんでも悔やみきれません。そんなわけで、当日のアクシデントをできる限り回避するために、あれやこれやと考えて当日の予定を決めます。
試験の日に起きる、試験を受けられないアクシデントとしてよくあるものをいくつか挙げてみます。
■風邪や高熱などの体調不良
■不慮の事故による怪我
■当日の寝坊による遅刻
■自宅から会場までの渋滞や公共交通機関の遅延による遅刻
■突然の身内の不幸
考えられるものとしては、このくらいでしょうか。いちばん最後の項目については、仕方がないというか、どうにもならないことなので、これはたとえ受験ができなくても、割り切って次の回の受験へと気持ちを切り替えられる気がします。
しかし、他のものに関しては、自分の努力である程度はなんとかなるものばかりです。寝坊に関しては、自己責任以外の何物でもありません。アクシデントのリスクを無くすことは不可能に近いですが、それでもその可能性を下げることはできます。
そんなわけで、私が当日に向けて行なったことは、適度な食事を取って早く寝ることでした。からだを冷やすようなものは食べませんでしたし、加湿器を忘れずにつけてから寝ました。大したことではありませんが、それだけでも風邪や寝坊のリスクを減らすことができます。不慮の事故も、完全には防ぐことはできませんが、試験前日くらいは家から出ずに、必要最低限のことしかしなければ、おもいっきり転倒したり高いところから落ちたりすることはありません。
先に挙げたアクシデントのうち、可能性を下げるのがやや困難なのが、公共交通機関の遅延による遅刻です。これは、なかなか回避できるものではありません。この試験は、受験者に対して試験会場が比較的多い試験ですが、それでも県をまたいで移動しなければならない場合もあるでしょう。
もし可能な場合は、できるだけ早く家を出て、万が一に備えるのもひとつの手段です。試験は午後1時からなので、朝はある程度ゆっくりしたとしても、試験開始時間に余裕をもって到着できます。
私の場合は、高速道路を使った車での移動だったので、スムーズに移動できれば1時間もかからない距離でしたが、さらに2時間の余裕をもって家を出ました。渋滞による遅刻の場合は、遅延証明もされません。主催者側からしたら寝坊による遅刻と同等の扱いです。試験当日は何が起きるか分からないので、大事をとってそんな選択をしました。
そんな行動が報われたのか、試験当日は遅刻をすることもなく、忘れ物をすることもなく、ちゃんと力を出し切ることができたわけですが、それでもひとつ失敗があります。
大した失敗ではありませんが、次に試験を受けるときの教訓になりました。試験当日の朝、ちょっと遅めの朝食をとり、そのまま試験会場へと向かったのですが、そのときに食べたのが前日のお鍋の残り物でした。お昼ごはんを食べるつもりはなかったので、軽くではなくしっかり食べておきました。そして、それが仇になりました。
お鍋の具材のメインは野菜なので、ほとんどが水分です。12月の気温の低い時期に、からだに水分を入れた状態で外に出ればどうなるかと言えば、当然トイレが近くなります。家を出る直前にトイレにいったにもかかわらず、約1時間後に高速道路のインターを降りたときにはかなり切羽詰った状態になっていました。
試験会場に入る前にも1回いき、さらに試験会場に入ってからも1回いきました。決して、緊張して尿意を感じるのに出ないという状態ではなく、本当に膀胱が満タンになっている状態でした。朝食に食べたものは、試験開始のときには消化しきっておらず、普段よりトイレの近い状態は続いたままでした。
試験中は、試験監督員の許可を得ればトイレにいくことはできます。でも、できることならいかずに終わりたいという妙なこだわりから、極限まで我慢しました。その結果、試験終了の合図がかかり、試験監督員が自分の横を通り過ぎようとするときに、すかさず声をかけました。『すみません、トイレにいってもいいですか…』
OKの合図とほぼ同時に椅子から立ち上がりトイレに走りました。試験終了直後だったので、トイレが空いていたのが救いでした。おそらく同じ状況であったと推測される受験者さんが私以外にも二人いました。
このサイトのダウンロードのページには、当日持ち物チェック表がありますが、ここに書いてある注意事項のひとつは、私のそんな経験から書き加えられたものです。くれぐれも、試験当日の過度な水分摂取はしないように心がけてください。